過去には吉本興業所属の芸人さんたちによる闇営業に関する一連の報道などもあり、度々取り上げられる反社(反社会的勢力)について個人的にふと思うことがあったので、ここに書き記しておきます。
とはいえ、今から20年近くも昔の話なんですが、当時は少し怖い思いをした経験もありますし、もしかしたら現在でも知らずに反社会的勢力と接点を持ってしまう人がいたりするかも知れないので、参考にしていただけたらと思います。
当時の私は夜の盛り場で働いていたこともあって、親しい関係ではなくても、そういった人たちを相手に接客する機会もありましたが、だいたい後から人づてに話を聞いてはじめてその事実を知るといった感じでしたね…。
もちろん現在では、反社会的勢力と呼ばれるような人たちと接する機会はありません。
彼らの本当に怖いところは普通に生活していても、ちょっとしたキッカケで接点ができて、懐に入り込んでくるところだったりします。
見るからに危険でヤバそうな人でしたら簡単に見分けもつきますが、厄介なのは見た目では判断できない人たちです。
自分には関係のない話だと思っていると、危険かも知れませんよ。
反社会的勢力の定義
反社(反社会的勢力)の定義については、以下のサイトを参考にすれば理解できると思います。
参考
日本政府が定義する「反社会的勢力」について大阪大学COデザインセンター
また、Wikipediaの関連項目をひとつひとつ見ていくと、さらにくわしい情報が得られることでしょう。
私が夜の世界にいた頃は歌舞伎町浄化作戦が実施されるちょっと前でしたが、暴対法も厳しくなっていたため、一応お店にも「暴力団関係者の入店は固くお断りします」といった注意書きが入口付近に貼られていたと記憶しています。
しかし、お客様ひとりひとりをチェックするわけにもいかず、反社の人たちでも普通に入店していました。
見た目が「いかにも」といった人も、普通に来店していましたからね…。
とはいえ、見た目がいかにもな人ほど、実はカタギだったりする場合もあるので本当に反社を見分けるのは難しいと思います。
ちなみに私が夜の世界にいた当時の時代背景としては、大規模な闇金事件がありましたね…
貸金業法の規制が緩くて、求人誌にも普通に闇金業者が掲載されていた時代があったんですよ。
今考えると恐ろしいですよね…
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ガチで反社の人は至って普通だから見分けがつかない
ガチで反社会的勢力の人ほど、公の場でトラブルを起こしてしまったらシャレにならないことを熟知しているので、格好も態度も至って普通だったりします。
無意味に周囲を威圧するようなことはありません。
なので、本当に見分けがつかないんですよ。
接客しているうちに独特のオーラというか、雰囲気を醸し出す瞬間があったりしますが、基本的に気さくで紳士的な態度なので、不動産会社の社長さんだと言われたら納得してしまうみたいな…。
逆に一般企業に勤めるサラリーマンのお客様の方がマナーが悪かったりする場合もあります。
そして、反社の人たちは相手の懐に入るのが上手です。
まあ、彼らの狙いは人に恩を売ることで信頼関係を築くことだったりしますからね。
そのためには、相手の警戒心を解く必要があるので、親切にしてくれます。
たとえば、こんなふうに↓↓
- 食事をご馳走してくれる
- 高価なプレゼントをくれる
- 困ったことがあったらいつでも相談に乗ってくれる
信頼構築がある程度できたら「なにか困ったことがあったらいつでも連絡してくれ。」と連絡先の交換を求められるわけですが、この時点では相手が反社会的勢力だとわからない場合がほとんどだったりします。
表向きの肩書も不動産会社の社長さんだったり、コンサルティング会社代表だったり、多数のお店を展開するビジネスオーナーといった感じですからね。
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反社会的勢力の本当の怖さは断れない要求にある?
反社会的勢力の人たちが理由もなく、危害を加えてくることはほぼないといっても良いでしょう。
- 反社かどうか見分けがつかない
- 親切にしてくれる
- 信頼できそう
↑これが本当に怖いんです。
相手に散々恩を売ったら頃合いを見計らって回収に入ります。
そこは闇金業者と同様で、できるだけ貸しをつくっておいて、利子も含めてたんまりと回収するといった感じですかね。
散々親切にしてくれた人からある日突然「頼みたいことがあるんだ。ちょっといいか?」と言われたら、断れない人も多いのではないでしょうか?
もちろん、この頼み事が大したことではない場合もあります。
しかし、危険な頼み事だったら怖いですよね?
基本的に彼らは恩を仇で返したり、筋が通らないことを嫌います。
当然、相手の要求を断ると、トラブルに発展する危険も大きいというわけです。
- 危険を承知で相手の要求を受けるか?
- トラブル覚悟で断るか?
↑これって究極の二択ですよね?
この段階に来て、ようやく相手が反社会的勢力ではないかと疑いを持つ人もいますが、ほとんどの場合、トラブルになってから事実を知るといった感じだと思います。
夜の盛り場で働いているとお店の女の子がある日突然、飛ぶこともあるわけですが・・・
- 最近、○○と連絡取った?
- ○○っていつから出勤してないの?
- ○○って地元どこだっけ?
と、執拗に聞いてくるお客様がいたりします。
○○というのは、お店で働いていて無断欠勤が続いている女の子の名前です。
「えっ!どうして?」と聞き返しても、「いや、心配だからさ」といった感じで返事はしますが、明らかに行方を追っている様子だったりするんですよね。
当時は、SNSなんてなかったので2ちゃんねる(現5ちゃんねる)やホスラブを覗いてみると、お店のスレッドにはその子が飛んだ理由やお客様の素性についてくわしく書き込まれていました。(当時はiモードの時代)
くわしい内容はあえて避けますが、どうやら金銭トラブルがあったようです。
関係者しか知り得ない情報なんかも書き込まれていたので、ある程度は信用できる情報だったと記憶しています。
この段階に来てはじめて、あのお客様が反社会的勢力だったと知るわけですが、結局私たちに対して本人が自ら素性を明かすことはありませんでした。
彼女は今現在も消息不明です。
彼女と親しかったホストも突然、姿を消しました。
反社と接点を持たないための対処法
反社の人と接点を持たないためには、↓を徹底する必要があります。
- 夜の盛り場には行かない
- それっぽい人には近づかない
- 素性のわからない人からの好意は受けない
- 知らない人には無闇に連絡先を教えない
↑を見て「自分には関係ないから大丈夫!」だと思う人も当然いるでしょう。
しかし、彼らはちょっとしたスキを狙って、相手の懐に入ってくるので油断は禁物です。
ひとつ思い出したんですけど、お店でサラリーマンらしきお客様同士が揉めた時に反社のお客様が「どうかされましたか?」と割って入った後、事態を丸くおさめてテーブルに戻ってきたことがありました。
もちろん、一切声を荒らげることもないですし、威圧的な態度を取ったりせず「今夜はお互い楽しみましょう!」って感じでその場は収拾したんですけど、彼がテーブルに戻ってきた時、相手の名刺だけはしっかり持っていましたからね。
「ここの会社って知ってる?」と言って名刺を見せてくれたのを何となく覚えています。
夜の盛り場で知らない人と名刺交換って怖いですよね…
あと、私が昔住んでいたマンションにもそれっぽい人たちが出入りしていて、一度だけエレベーターで二人きりになったことがあります。
公の場とはいえ、マンション内では、そういう人たちも隠すものを隠さずラフな格好だったりするんですよね。
別に何かされたわけではありませんが、あの時はちょっと怖かったのを今でもよく覚えています。
それ以来、私はひとりでエレベーターに乗るようになりました。
反社会的勢力の見分け方は難しいので、極力そういう人たちと接点を持たないような行動を心がけることが重要です。
最後に
最近、芸人さんによる闇営業問題についての報道なんかを見ていると、当時のことを思い出すわけなんですが、やはり反社会的勢力を見分けるのは難しいという意見は多いようです。
実際にはトラブルが発生してはじめて相手の素性を知るケースがほとんどですからね。
しかし、トラブルが起こってからでは手遅れだったりします。
彼らは恩を売って相手の懐に入ることで弱みを握ろうとしてきます。
「困ったことがあったらいつでも相談に乗る」というのは、弱みを引き出すための常套句だと思った方が良いでしょう。
素性のわからない人とリアルで接する際には、注意が必要かも知れません。
あくまで私が知っているのは20年近くも昔の話ですが、現在ではSNSも発達して当時よりは情報も共有されやすくなっています。
もし「怪しい」と思った人がいたら、その人の名前や会社名で一度検索してみると良いでしょう。
実はまだこの手のエピソードはあったりするのですが、内容的にもちょっとここでは書けないので、この辺でやめておきますね。