人生のどん底から這い上がった人が発するハングリー精神という言葉。
満たされない劣悪な状況下で、強い意志と向上心、そしてブレないモチベーションを維持するにはハングリー精神が必要だと言われたりもします。
たとえ恵まれた環境にいたとしても、目標達成や自己実現においてハングリー精神は自身の行動に大きな影響を与えるでしょう。
大なり小なり何かしら目的意識を持って生きている人にとって、ハングリー精神の有無というのは重要です。
はたしてハングリー精神は、鍛えることができるのでしょうか?
ハングリー精神がほとんどない人でも、鍛えることができれば少しは目標に近づけるかも知れません。
ということで、今回はハングリー精神について掘り下げていこうと思います。
現状から抜け出したいけれど、行動を起こすにあたって強い意志や向上心がなかなか湧いてこないのであれば、ひとつ参考にしてみてください。
もくじ
ハングリー精神とは執着心のようなもの?
ハングリー精神という言葉について調べてみると、物事や願望を求めて強い意志で臨む精神といった意味で使われることが多いようです。
わかりやすくいうと、現状に満足することなく、常に今以上を目指して貪欲に追求していく姿勢といった感じですかね。
シンプルに言い表すと執着心のようなものではないでしょうか?
- 成功への執着心
- 出世への執着心
- ベスト記録への執着心
- 勝利への執着心
- 幸せへの執着心
執着心といっても、↑のようにいろいろあると思うんですけど、いずれも現状に満たされることなく、貪欲に追求する姿勢がハングリー精神にもつながっているわけです。
たとえば、貧しい家庭に育った人が成功するといったいわゆるシンデレラストーリーの類だったり、うだつの上がらないサラリーマンが出世街道を駆け抜けるような成功談なんかもハングリー精神前提で語られる場合が多かったりします。
また、スポーツなどでは弱小チームが血の滲むような練習を重ね、勝利を手にするといった事例もよく使われますが、その背景にはハングリー精神があったりするものです。
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ハングリー精神が強い人の特徴
ハングリー精神が強い人の特徴をいくつか挙げてみましょう。
- こだわりや執着心が人よりも強い
- 執念深い
- 負けず嫌い
- 闘争心が強い
- 現状に満足しない
- ストイック
実は私もどちらかというとハングリー精神は強い方かも知れません。
このブログでも度々触れているように私は貧しい母子家庭で生まれ育ったこともあって、物心ついた頃にはそんな家庭環境から抜け出すために自立したいと強く思っていました。
また、20代後半の離婚後は、転落人生を歩むことになるのですが、その時もとにかくドン底から這い上がるために必死でしたからね・・・
子供の頃から早く家を出て自立したいと思っていた私ですが、やはりその背景には劣悪な環境やフラストレーションがあったりします。
現状から抜け出したいという強い思いが、ハングリー精神にもつながっていたわけなんですね。
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フラストレーションを利用してハングリー精神を鍛える方法
先ほど劣悪な環境やフラストレーションから抜け出したいという強い思いが、ハングリー精神につながると書きましたが、何かに取り組む際にイマイチやる気が出なかったり、向上心が湧いてこなかったりする場合は、フラストレーションをうまく利用することでハングリー精神を鍛えることも可能なのではないかと思うわけです。
とはいえ、実際には自分を追い込むことになるので、無理は禁物ですけどね。
ハングリー精神を鍛えるには、↓のような方法が有効だと考えられます。
- あえて心が満たされない環境に身を置く
- 未経験・未知の分野に挑戦して自分の無力さを自覚する
- 大きな問題を解決することを試みる
- 物事の細部まで徹底的にこだわる
- 常にゼロベースで物事を考える
- 禁欲的に生きてみる
- 今あるものを手放して何もない状態で再起を図る
心がそこそこ満たされている人ほど、貪欲さや物事への執着心は薄らいでいく傾向にあるため、ハングリーではなくなってしまいます。
そんな状況を打破するには、あえて自分の心を満たすものを手放したり、劣悪な環境に身を置くことで強制的にハングリー精神を鍛えるという選択肢も考えられるということです。
ただし、一度手にした成功や立場を捨てて、再びゼロの状態から再起を図るというのは、なかなか苦しいと思います。
あくまで自ら満たされない状況を作り出し、フラストレーションを利用することが、ハングリー精神を鍛える方法として有効だという話です。
どこまで自分を追い込めるのかを事前によく考えて行動するようにしましょう。
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ハングリー精神のデメリット
ハングリー精神は、たしかに眼の前の問題を打破するための強力な武器となりますが、その反面デメリットもあります。
ハングリー精神のデメリットをいくつか挙げてみるとこんな感じですかね?
- 幸福感の欠如
- 他者との関係性が見えなくなる
- 近視眼的思考
- 身体と精神的な健康の欠如
↑についてかんたんに説明しておきましょう。
幸福感の欠如
ハングリーな精神状態に陥ると、目の前の目標にのみ集中するあまり、日常にある小さな幸せや達成感を見落とすことが度々あります。
常に「もっと、もっと」と求めてしまう精神状態は、ある意味、身近なところに存在する満足感や感謝の念を抑え、無効化してしまうといったデメリットも生じるというわけです。
自分を追い詰めすぎないように注意しましょう。
他者との関係性が見えなくなる
強力なハングリー精神は自分自身の成長と成功にのみフォーカスするため、身の回りにいる家族や友人たちの想いや悩みなどに目が向かなくなることがあります。
この状況が続くと、長期的な人間関係やチームワークにとっては大きなマイナスとなるでしょう。
どんなにハングリーな精神状態でも、たまには冷静になって周囲に気を配ることが大切ですね?
近視眼的思考
ハングリー精神によってその時々の成功に固執しすぎると、長期的な目的や視点を失い、今の行動が将来に及ぼす影響を見落としてしまう危険性があります。
今やるべきことに集中することは重要ですが、目先のことばかりに囚われていると本末転倒です。
身体と精神的な健康の欠如
ハングリー精神は過労や適度な休息の欠如を引き起こし、身体的、精神的健康を害する危険があります。
たしかに徹夜や長時間の労働は一時的には結果をもたらしますが、長期的に考えると筋力の衰え、心の疲れ、ストレスなどの問題を引き起こす原因となるでしょう。
人はハングリー精神によって時にはものすごいエネルギーを発揮できます。
しかし、その利点を最大限に活用すると同時にデメリットを回避するためには、バランスと自己管理が不可欠というわけです。
無理しすぎないように気をつけてください。
ハングリー精神はいらない?
過去を振り返ってみると、どちらかといえばハングリー精神が強いかも知れない私なんですが、現在は以前ほど強くありません。
やはり、危機的状況から身を護るために何とかしようというのは人間の生存本能であり、気持ちが満たされるようになってくると徐々にハングリー精神もなくなっていくものです。
劣悪な環境から脱却するうえで、ハングリー精神というのは強い武器になりますが、常に満たされない気持ちやフラストレーションを抱えて生きるのは幸せとは言い難いですからね。
人生がマイナスからプラスに転じたら、そこから先はハングリー精神よりも向上心をいかに維持できるかが重要だと思います。
また、とくにフラストレーションもなく、心が満たされているのであれば、今の時代、ハングリー精神は不要かも知れません。
いつまでもハングリーな状態というのは苦しいですからね。
とくに苦しい状況から脱する必要がなければ、ハングリー精神を鍛えるよりも向上心を維持することに注力した方が幸福度は高いと思います。
ハングリー精神と向上心の違いについては、こんな感じです。
- ハングリー精神:現状からの脱却を目指す
- 向上心:理想の実現を目指す
↑現在の自分がどちらの状況に当てはまるのかをよく考えて判断すると良いと思いますよ。
貧乏脱出や人生立て直しにハングリー精神は必要?
ハングリー精神の背景には満たされない思いがあるわけですが、人生において逆境に立たされた時、そこからいち早く脱却したいという強い意思があるのとないのでは、行動にも大きな違いが出てきます。
わかりやすくいうと、貧困や人生の立て直しなんかもそうですよね?
↑の関連記事ですが、ハングリー精神について意識してお読みいただくと、新たな気づきが得られるかも知れません。
結局のところ、ハングリー精神というのは鍛えるよりも逆境によって養われるものなんですよね。